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強皮症の病名について

強皮症の病名に関しては、歴史的な経緯などもあり、統一されておりません。それに加えて日本語訳についても統一されていないのが現状です。このためしばしば病名に対する混乱が生じています。例えば、全身性強皮症の軽症型は欧米でlimited cutaneous systemic sclerosisと呼ばれていますが、これに対応する日本語訳として限局皮膚硬化型という名前を用いると、全身性強皮症とは異なる病気である限局性強皮症(localized scleroderma)と極めて類似してしまうため、混乱が起こっています。

強皮症研究会議では幹事会にて、その病名について議論し、まずPSSという病名は不適切であり、研究会としては今後使用しないことを決定し、そして、使用してよい病名として、systemic sclerosis(SSc)、scleroderma、全身性強皮症、汎発性強皮症、全身性硬化症を採択しました。このうち、特にsystemic sclerosis(SSc)、全身性強皮症が最も望ましいということも決定しました。

欧米では全身性強皮症はlimited cutaneous SSc(lcSSc)とdiffuse cutaneous SSc(dcSSc)に分類されていますが、これに対応する適切な日本語訳については今後検討していくことが決定されました。